XFIG Users Manual

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| Technical Information | Authors ]

[ オプション、及びリソース | インストール | FAQ
| 日本語への対応 (あるいは国際化?) | Fig Format 3.2 ]


FAQ

一般的な質問

  1. xfig/transfig はどこから入手することができるのか?

  2. 古い Fig ファイルを 新しいバージョンに変換する必要があるのか?
    (xfigfig2dev は古い Fig ファイルを読めるのか?)

  3. xfig で PostScript ファイルを編集することはできるのか?

  4. オブジェクトの描画の順序を指定することはできるのか?

  5. スプライン曲線が xfig 3.1 のものと 少し違っているが?

  6. xfig を自分のディレクトリにインストールする方法は?

xfig の実行に際しての問題

  1. xfig のボタンに色が付かない

  2. 横や下のパネルにあるアイコンが一度表示された後で見えなくなる

  3. ``Warning: Actions not found: ModeOpenCompound'' などの警告が出力される

  4. リクエスト X_SetClipRectangles に対する X のエラーが報告される、 あるいは特定の向きの矢印の近くに太い線が表示される

  5. xfig 上で LaTeX フォントを指定しても、 Computer Modern フォントではなく PostScript フォントで出力される

  6. エクスポートした PostScript ファイルを GhostScript で表示させた際に、Arc-box が正しく表示されない

  7. モード・ボタンのクリックやウィンドウのリサイズの後、 ウィンドウが脈動し、ウィンドウ・マネージャと競合する

  8. OpenWindows が xfig のアイコンを見失うことがある

  9. HP のマシンにおいて、 テキスト・オブジェクトに対する Edit ポップアップ・パネル上で いくつかの文字の大文字と小文字が誤って処理される

xfig のコンパイルに際しての問題

  1. DEC Alpha において、コンパイラが u_bound.c に対して ``.mask must have pcreg from .frame set if any bits are set in .mask or .fmask'' などと文句を言う

  2. コンパイルに際して XPointer が未定義であると報告される

  3. Sun のマシンで、リンカが _get_applicationShellWidgetClass_get_wmShellWidgetClass が未定義であるという誤ったエラー・メッセージを出力する

  4. HP のマシンで、 コンパイラが u_undo.c で bus error を起こすことがある

  5. HP のマシンで標準の cc コンパイラを使うと、 +O3 の最適化で問題を起こすことがある

  6. Linux において、 ``undefined reference to `jpeg_write_scanlines' '' などのエラーが報告される

xfig/transfig はどこから入手することができるのか?

xfig/transfigフリーウェアであり、 いくつかの場所から入手することができます。 これについては、 xfig のインストール を参照して下さい。

古い Fig ファイルを新しいバージョンに変換する必要があるのか?

いいえ。 どのバージョンの xfigtransfig (fig2dev) も、 それ以前のバージョンの Fig ファイルを読み込むことができます。 xfig はそのようなファイルを読み込むと その xfig が対応している最新のバージョンに変換し、 セーブに際してはそのバージョンでのセーブを行ないます。

xfig で PostScript ファイルを編集することはできるのか?

いいえ。 ですが、その上に他の Fig オブジェクトを描画することはできますので、 図に説明を書き加えたりすることなどは可能です。 また、pstoedit などを用いて 図を Fig ファイルに変換すれば、 通常の方法で xfig 上での編集を行なえるようになります。

オブジェクトの描画の順序を制御することはできるのか?

複数のオブジェクトが重なり合っており、描画の順序が重要である場合には、 描画の順序に応じてそれぞれのオブジェクトの depth を設定する必要があります。

スプライン曲線が xfig 3.1 のものと 少し違っているが?

xfig 3.2 では、X-Spline と呼ばれる 新しいスプラインを使用しています。 X-spline では1つの曲線の中で補間や近似を混在させることが可能であり、 それぞれの点の近傍での曲線の挙動は shape factor と呼ばれる1つのパラメータによって制御されます。

注意: 以前のスプラインのモデル (quadratic B-splines、及び Bezier with hidden points) はもはやサポートされていないため、 xfig version 3.1 以前のファイルに含まれているスプライン曲線は 自動的に X-spline に変換されます。 この変換は近似に過ぎませんので、 変換された曲線は元のものと完全に同一ではありません。 通常はそれらは充分に似ているものとなりますが、 微妙なケースにおいては手での調整が必要となるかも知れません。


xfig を自分のディレクトリにインストールする方法は?

xfig が必要とするいくつかのファイルがありますので、 それらのファイルを見つけられるように適切な設定を行なうことが必要となります。

xfig, fig2dev
これらはコマンド検索パスに含まれているディレクトリに置く必要があります
CompKeyDB
ImakefileXFIGLIBDIR を このファイルを置きたいディレクトリに設定して xfig をコンパイルするか、 もしくはリソース ``Fig*keyFile: your_lib_area/CompKeyDB'' によってそのファイルの場所を指定して下さい
Fig、及び Fig-color
xfig コマンドの実行に先立って、 環境変数 XAPPLRESDIR をこれらのファイルを置いたディレクトリに設定します

xfig のボタンに色が付かない

POSSIBLE CAUSE:
app-defaults ファイルを正しくインストールしていないか、 もしくは customization リソースを設定していないのでしょう。

SOLUTION:
リソース・ファイル Fig、及び Fig-color (xfig のソース配布においては、それぞれ Fig.ad、及び Fig-color.ad という名前となっている) を所定のディレクトリにインストールして下さい。 また、X サーバーにロードされる共通リソース・ファイル (.Xdefaults) に ``*customization: -color'' を追加して、 X サーバーを再起動して下さい。

解説: X11R5 以降では、 汎用のリソース *customization-color に設定することによって、 サフィックス -color を付けた app-defaults ファイル (例えば Fig-color) を 通常のもの (例えば Fig) の代わりに読み込むように指定することが可能となっています。 Fig-color の中には、色に関係しない設定を行なうために、 通常の app-defaults ファイルを読み込むための #include ステートメントが含まれています。


横や下のパネルにあるアイコンが一度表示された後で見えなくなる

POSSIBLE CAUSE:
一部の Linux システム (少なくとも 2.0.29) において、 Athena ウィジェット・セット (libXaw) の変種である libNextaw がこの問題を引き起こすようです。

SOLUTION:
通常の libXaw か libXaw3d を使ってリンクし直して下さい。

``Warning: Actions not found: ModeOpenCompound'' などの警告が出力される

POSSIBLE CAUSE:
xfig のバージョンに対応した app-defaults ファイルを インストールしていないものと思われます。

POSSIBLE CAUSE:
xfig と共に配布されている app-defaults ファイル (Fig.ad、及び Fig-color.ad) を 所定のディレクトリにインストールして下さい。

リクエスト X_SetClipRectangles に対する X のエラーが報告される、 あるいは特定の向きの矢印の近くに太い線が表示される

POSSIBLE CAUSE:
X11R5 の Xlib のクリッピング・アルゴリズムに関するバグによるものです。

SOLUTION:
X11R6 に切り替えるか、 もしくは X11R5 のライブラリの mit/lib/X/XPolyReg.c に 次のパッチを適用して下さい。
*** XPolyReg.c.orig     Tue Dec 15 12:01:22 1992
--- XPolyReg.c  Wed Nov 15 09:41:13 1995
***************
*** 402,408 ****
            if (numRects && pts->x == rects->x1 && pts->y == rects->y2 &&
                pts[1].x == rects->x2 &&
                (numRects == 1 || rects[-1].y1 != rects->y1) &&
!               (!i || pts[2].y > pts[1].y)) {
                rects->y2 = pts[1].y + 1;
                continue;
            }
--- 402,409 ----
            if (numRects && pts->x == rects->x1 && pts->y == rects->y2 &&
                pts[1].x == rects->x2 &&
                (numRects == 1 || rects[-1].y1 != rects->y1) &&
!               /* Fixed version from X11 R6 */
!               (i && pts[2].y > pts[1].y)) {
                rects->y2 = pts[1].y + 1;
                continue;
            }

xfig 上で LaTeX フォントを指定しても、 Computer Modern フォントではなく PostScript フォントで出力される

POSSIBLE CAUSE AND SOLUTION:
PostScript での出力を行なう際にフォントを LaTeX の制御下に置くためには、 そのテキスト・オブジェクトを ``special'' に設定し、 また出力フォーマットとして Combined PostScript/LaTeX (pstex) を指定する必要があります。 このモードは、special に設定されたテキスト・オブジェクトを LaTeX に渡し、 ユーザーが LaTeX の数式モード、Computer Modern フォント、その他の機能を 使用することを可能とします。

エクスポートした PostScript ファイルを GhostScript で表示させた際に、Arc-box が正しく表示されない

POSSIBLE CAUSE:
GhostScript version 4.01 には、 arcto オペレータに関するバグがあります。

SOLUTION:
GhostScript 4.03 以降を 入手して下さい。

モード・ボタンのクリックやウィンドウのリサイズの後、 ウィンドウが脈動し、ウィンドウ・マネージャと競合する

POSSIBLE CAUSE:
他のプログラムがその設定を必要とするため、 リソース ``*allowShellResize: true'' が設定されているのでしょう。

SOLUTION:
allowShellResize リソースを それを必要とするプログラムに対してのみ設定するように変更するか、 もしくはリソース ``Fig*allowShellResize: false'' を設定して下さい。 xfig と共に配布されている Fig.ad ファイル (make install によってインストールされる) にはこの指定が含まれています。

OpenWindows が xfig のアイコンを見失うことがある

POSSIBLE CAUSE:
原因は不明です。

SOLUTION:
.Xdefaults ファイルに

    Fig*iconPixmap:  your_lib_area/fig.icon.X

のような行を追加し、ファイル fig.icon.X を ディレクトリ your_lib_area にコピーすることによって 回避できるでしょう。


HP のマシンにおいて、 テキスト・オブジェクトに対する Edit ポップアップ・パネル上で いくつかの文字の大文字と小文字が誤って処理される

POSSIBLE CAUSE AND SOLUTION:
CompKeyDB ファイルの中で、 小文字の定義が大文字の定義の前に置くようにして下さい。 この問題は、xfig 2.1.5 以降に含まれている CompKeyDB ファイルで発生することがあります。

DEC Alpha において、コンパイラが u_bound.c に対して ``.mask must have pcreg from .frame set if any bits are set in .mask or .fmask'' などと文句を言う

POSSIBLE CAUSE AND SOLUTION:
そのファイルについてだけでも、最適化レベルを -O1 に設定して下さい。

コンパイルに際して XPointer が未定義であると報告される

POSSIBLE CAUSE:
おそらく、XPointer の定義を含まない 古い OpenWindows システム上で xfig をコンパイルしようとしているものと思われます。

SOLUTION:
新しいバージョンの OpenWindows にアップグレードするか、 もしくは X11R5 や X11R6 (ソースは Open Group から入手可能) に切り替えるべきです。

Sun のマシンで、リンカが _get_applicationShellWidgetClass_get_wmShellWidgetClass が未定義であるという誤ったエラー・メッセージを出力する

POSSIBLE CAUSE:
これは Sun の共有ライブラリと X11 の Xmu 共有ライブラリの構築方法による問題です。

SOLUTION:
これは xfig の動作には影響しませんので、無視しても構いません。

あるいは、``-Bstatic -lXmu -Bdynamic'' と指定してコンパイルすることもできます。

OpenWindows 3.0 (X11R4 ベース) を使っており、 この問題をきちんと解決したいのであれば、 Sun のオフィスと連絡を取って以下のパッチを入手して下さい。

     Patch i.d.      Description
     100512-02       4.1.x OpenWindows 3.0 libXt Jumbo patch
     100573-03       4.1.x OpenWindows 3.0 undefined symbols when using
			     shared libXmu

MIT X11R4 ライブラリのためのソース・パッチは Conrad Kimball (cek@sdc.boeing.com) によって作成されました; これはこの問題を回避するために R5 で行なわれたいくつかの修正を R4 に反映させたものです。 このパッチは、 contrib/X11R4_sunos4.1.2_patch_version3.Z として公開されています。

他の選択肢は、X11R5、もしくは X11R6 を使うことです。


HP のマシンで、 コンパイラが u_undo.c で bus error を起こすことがある

POSSIBLE CAUSE:
HP のコンパイラの問題です。 この問題は、HP-UX 8.05 を実行している HP 750 を含む、 いくつかの HP のマシンで発生する可能性があります。

SOLUTION:
この問題を回避するためには、 次のように u_undo.c に行を挿入して下さい。

Original:
undo_glue()
{
    list_delete_compound(&objects.compounds, saved_objects.compounds);
    tail(&objects, &object_tails);

New:
undo_glue()
{
    list_delete_compound(&objects.compounds, saved_objects.compounds);
>>>	    /* HP-UX 8.05 compiler bug fix -- don't ask */
>>>	    last_action = last_action;
    tail(&objects, &object_tails);

HP のマシンで標準の cc コンパイラを使うと、 +O3 の最適化で問題を起こすことがある

POSSIBLE CAUSE:
HP のコンパイラの問題です。

SOLUTION:
+O3 の代わりに +O2 を使うか、 http://support.mayfield.hp.com/ に接続して Patch Browsing and Downloading を選択し、 HP からコンパイラのパッチを入手して下さい。

Linux において、 ``undefined reference to `jpeg_write_scanlines' '' などのエラーが報告される

POSSIBLE CAUSE:
多くの Linux マシンには古い JPEG ライブラリがインストールされていますが、 xfig は Version 5b よりも古い JPEG ライブラリを使用することはできません。

SOLUTION:
そのライブラリ・ファイル (通常は /usr/local/lib/libjpeg.so、 及び /usr/local/lib/libjpeg.a) と、 ヘッダ・ファイル (通常は /usr/local/include/jpegdata.h) を削除して下さい。


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